ロボアドバイザーFOLIO ROBO PRO(フォリオロボプロ)とウェルスナビを徹底的に比較しました。ちなみに私はどちらも運用していましたが、途中からウェルスナビをやめてFOLIO ROBO PRO(フォリオロボプロ)を増額して運用しています。どちらも運用経験があるので、どちらにするか迷っている方の参考になれば幸いです。
目次
FOLIO ROBO PROとウェルスナビの最新実績を比較
ロボアドバイザーを選ぶ上でまずは何より、運用パフォーマンスが高いロボアドバイザーを選びたいですよね。ただ、現時点での運用実績が良くても、それが今後も継続して好成績を収められるのか?という観点からも評価していきたいと思います。
2022年1月~12月の1年間の運用実績を比較
2022年はアメリカ株の利上げによる暴落等があり、投資家にとっては成果の出しにくい1年となりました。ロボアドバイザーの腕の見せ所とも言えるこの1年の実績はどうだったのか比較します。
【FOLIO ROBO PRO】
公式サイトより引用しました。TOPIXがー5%、S&P500がー8%というなか、FOLIO ROBO PROは+1.6%とプラスで着地しました。
【ウェルスナビ】
こちらも公式サイトから引用しました。ウェルスナビはリスク許容度が5段階から選べるようになっていますが、-4%~-0.8%とマイナスで着地しました。
運用開始来の運用実績比較
ロボプロは運用開始が2020年1月、ウェルスナビは運用開始が2016年1月なので、単純比較できませんが、ロボプロの運用実績は約3年間で43.8%、ウェルスナビは約7年間で40~83%(リスク許容度1~5)でした。年数で割ると、ロボプロは1年あたり平均14.6%、ウェルスナビは1年あたり平均6~12%上昇していることになります。

ロボプロ

ウェルスナビ
運用実績が良いのはFOLIO ROBO PRO!今後も好成績が期待できる理由
運用実績を比較するとFOLIO ROBO PROに軍配が上がります。
ただ、あくまでも運用実績というのは過去のデータであり、今後もその高パフォーマンスが継続できるのかというところが気になりますよね。
コイケ
リバランス頻度や方法に違いがある
リバランスというのは、投資対象の見直しのことです。ロボプロはAI(人工知能)が搭載されており、過去の膨大なデータをもとに高パフォーマンスが見込める投資対象を予測して、月に1回、投資資産の割合を大胆に変更します。コロナショックのような大暴落があった場合などには、損失を拡大させないために「臨時リバランス」を行ったりもできるんです。
どんな風に投資割合を変更してきたかは、公式サイトのトップページに詳しく載っているので参考にしてください。
一方ウェルスナビのリバランス頻度は半年に1回です。こちらは市況に合わせて投資対象を変えるというわけではなく、最初に設定したリスク許容度に応じた配分比率から大きくずれないように調整する、というイメージです。投資判断についてAIが搭載されているわけではなく、あくまでも最初に設定したリスク許容度に応じた配分比率に忠実に運用していくという感じです。
ロボプロ
投資判断にはAIが搭載されており、市況に合わせて最適な投資対象・配分比率の見直しを月1回行う
ウェルスナビ
最初に設定したリスク許容度に応じた投資配分比率が崩れないよう半年に1回投資対象の見直しを行う
コイケ
FOLIO ROBO PROとウェルスナビの手数料を比較
気になる手数料ですが、どちらも預かり資産に対して年率1.1%(税込)です。
ウェルスナビには長期割がある
ウェルスナビは6か月毎に50万円以上なら0.01%ずつ、200万円以上なら0.02%ずつ最大0.9%の手数料が割り引かれるという制度がある一方で、ロボプロにはそのような割引制度はありません。
FOLIO ROBO PROは毎月1回投資資産の買付・売却が行われる
ただ、ロボプロの場合は既述の通り毎月1回リバランスが行われるので、実際に自分で同じように取引したとすればその売買手数料が発生しますが、こちらの売買手数料についてもこの運用手数料に含まれています。市況の急激な変化に対して臨時にリバランスを行うこともあり、売買手数料の面から考えれば、リバランスの頻度の高いロボプロの方が手数料面ではお得だと思います。
その他、ロボプロにはAIにより毎月最適な資産配分に変える「投資アドバイス料」が含まれていると考えればロボプロの方が断然お得ですね。
とはいえ、正直運用実績が手数料を上回っているのであまり気にはなりません。(個人的な感想ですが)
FOLIO ROBO PROとウェルスナビの最大下落率を比較
あと、気になるのがこれまでどのくらい下がったことがあるのかということですよね。
今まで大きく下落したのはどちらも2020年のコロナショックの時です。ではそれぞれがその時にどのくらい下落したのか比較してみます。

ロボプロ

ウェルスナビ
3年以上前のことなので、細かいデータがありませんでしたがこのグラフから判断すると、ロボプロは-15%、ウェルスナビは-30%(リスク許容度5の場合)程度といったところでしょうか。
ロボプロが最大下落率をこんなに抑えられたのは、暴落を察知して株の割合を減らし、債券の割合を増やしたから、というのが上記グラフを見てもおわかりいただけたかと思います。以後、どちらもこんなに下がる事態は起こっていません。
FOLIO ROBO PROとウェルスナビのその他いろいろ比較
最低投資金額
FOLIO ROBO PROは10万円、ウェルスナビは1万円から始められます。始めやすさでいえば、ロボプロのほうが若干ハードルが高いかもしれません。
ただ、FOLIO ROBO PROはその後追加入金は1,000円から可能です。また、どちらも月1万円から自動積立が設定可能です。
NISAに対応しているか
ウェルスナビのみ「おまかせNISA」に対応しています。NISAは年間120万円(最長5年)投資した場合に得た利益と配当が非課税になるという制度です。一見、良さそうに感じるのですが、個人的にはロボアドバイザーでのNISA利用はおすすめしません。
そのNISAの枠を利用し、仮に売却してしまうと、もうその年にはその枠は使えないんですよ。じゃあリバランス(資産の入れ替え)の時はどうなるの?と思いますよね。ウェルスナビの公式サイトを見ると
リバランス時に資産の売却が必要な場合は、通常の口座の資産を売却して、NISA口座からの売却を行わない範囲でお客様の資産全体のバランスを調整します。
このように書いてありました。
え、じゃあ、通常口座とNISAと2つ使い分けないといけないんだ。
と、若干めんどくさ~と思ってしまったのと
NISA口座からの売却を行わないでリバランスするってことは…ロボプロほど大胆に資産配分比率を変更することはないのね。
と思いました。
FOLIO ROBO PROはアメリカ株が不調の時に、アメリカ株は売却して一切保有しないという時期がありました。市況に合わせてポートフォリオを大胆に見直し頻繁に売買を繰り返しているからこそFOLIO ROBO PROは高パフォーマンスを維持させています。つまり、短期間で売買を繰り返す場合はNISA枠には不向きなので、このような運用をしているFOLIO ROBO PROはNISAに対応させる必要がないのです。
NISAに対応しているウェルスナビは、逆に言えばNISA口座から売却するほどの大胆な資産配分変更は行いませんよ~と宣言しているようなものです。
その他にも途中でリスク許容度変更するときには売却しないといけないみたいですし、ウェルスナビでのNISA利用は以下のようなデメリットがあるので
- 他の証券会社でNISAを利用できなくなる
- 他の証券口座との損益通算ができない
- 5年経つと課税される
以上を考えると、NISA使えてもそんなメリットは感じないかな、というのが正直なところです。
まとめ:FOLIO ROBO PROとウェルスナビはどちらが良いのか
個人的な意見になりますが、私は実際に運用してみてFOLIO ROBO PROの方が良いと思い、現在はロボプロ一択で運用しています。ロボアドとして知名度が高いのはウェルスナビですが、それは運用サービスの歴史が長いからだと思っています。
どちらも同じロボアドとして一括りにされていますが、市況に合わせてAIが判断し、月1回大胆に資産比率配分を変更してくれるサービスはFOLIO ROBO PRO以外他にないので、個人的にはFOLIO ROBO PROとウェルスナビを比較するなんて論外、両者の違いは歴然だと思っています。ウェルスナビがロボアドだったとしたら、FOLIO ROBO PROは進化版ロボアドといったところでしょうか。別に私はFOLIO ROBO PROの社員でも何でもないのですが、以上の理由から、これから始めるのであればFOLIO ROBO PROをおすすめします!