トラリピで後悔しないために!やばい大損失敗談と含み損対策

トラリピで後悔しない! やばい大損失敗談と 含み損対策

トラリピで後悔する人続出の、激動の2022年。私の経験談も含めながらその対策についてまとめましたのでご覧ください。

トラリピとは

トラリピとはマネースクエアが提供するサービスで、為替相場において「A円で買ってB円まで上がったら売る」のようなイフダン注文をトラップのように仕掛けることを繰り返して(リピートして)、自動的に利益を積み重ねる注文方法です。

トラリピ後悔

仕掛けたレンジの範囲内で上がったり下がったりと値動きを続ける限り、何度もトラップ(イフダン注文)を繰り返すことでほったらかしでもコツコツ利益を狙えるという、初心者にもおすすめのサービスです。

このようなFXの自動売買を総称してトラリピと言ったりもするようで(ラップのことをサランラップという様な感じです。)現在はCFDのトラリピもあります。

というわけで、ここでは、マネースクエアのトラリピに限らず、FXやCFDのイフダン注文を繰り返す自動売買をまとめてトラリピとして、その失敗談をもとに注意点と対策について解説したいと思います。

トラリピ後悔したやばい大損失敗談

一見、ほったらかしで稼げるとても良いサービスに見えるのですが、使い方次第では大損をしてしまったり、想定外の含み損を抱えてしまう方も多いようです。これから始める方は最初にこの失敗談をよく把握してから臨まれるとよいでしょう。

実際の経験者のツイート等からどんな失敗をしているのかをまとめてみました。

やばい大損失敗談①含み損に耐えられない

トラリピは為替レートが一定のレンジで上下することを見越して注文を仕掛けていきます。仕掛けた注文が想定の値動きをして、ターゲット価格で決済できれば良いのですか、短期間ではすぐに決済とならず、決済待ちのポジションが積み上がって含み損をかかえることが多いです。

損切りをせずに長期的な視点で利益を積み上げていく手法なのでトータルの利益が含み損を越えるまでに時間がかかってしまうこともあります。

トラリピ後悔やばい大損失敗談

その点を十分に理解していないと常に含み損を抱えるという状態に耐えられず、利益を出す前に撤退する羽目になってしまいます。

上のチャートは、含み損に耐えきれず独自の判断で撤退した例ですが、その後買値まで戻っています。資金に余裕を持って気長に待つことが大事ですね。

含み損対策
  • 余裕資金の運用を徹底し、長期的な視点で取り組む
  • 想定レンジ内での含み損には耐えるようにする

やばい大損失敗談②狭いレンジに仕掛けすぎてロスカット

これもよくあることなのですが、運用を開始してから順調に利益が積み上がっていくとさらに欲が出て、もっとたくさんトラップをしかけたいと思うものです。

それで、無計画に思いつきで狭いレンジに注文を増やしたりすると、設定を変えた後にレンジが変わったりして、想定外の含み損に耐えられず泣く泣くロスカット、なんてパターンも良くあります。

余計なことをしなければ良かったのに、人間の欲や感情って恐いですね…、これはトラリピに限らず投資では良くあることで、ほったらかしにしていれば傷口は小さくて済んだのに、損失を避けるためにガチャガチャと裁量で売買注文をしてしまって余計傷口が広がってしまった例です。

対策
  • 感情に左右されないようにする
  • ポジションをむやみに持たない
  • 思いつきの裁量トレードは避ける

やばい大損失敗談③レンジ抜けしてトレンド相場になってしまった

ドル円 トラリピ

これはドル円のチャートですが、皆さんご存じの通り2022年が大変なことになっています。もちろんロングで持っていれば良いだけの話ではあるのですが、もう数年もレンジ相場でトラリピを運用していたのに急に上抜けしてしまって対応に困った方はたくさんいらっしゃるでしょう。

上限も見えない中、損切りせずに資金を追加投入して耐えた方はものすごい含み損を抱えているはずです。この場合、その後の値動きからすれば資金を追加して耐えるよりも早い段階で損切りしてしまう方が賢明な判断と言えるのでしょうが、レンジ抜けした時点では潔く損切という決断ができるかどうか、難しいところです。

このレンジ抜けからのトレンド相場形成パターンがトラリピの弱点でもあります。

こうなってしまったらどうするのかを事前に決めておきましょう。

レンジ抜け対策
  • 想定レンジを抜けたら潔く損切りをする
  • 他にレンジ相場を形成している通貨ペアで戦略を練り直す

やばい大損失敗談④マイナススワップに耐えられない

マイナススワップとは
取引する通貨ペア間の金利差をスワップと言います。金利の高い通貨の買いポジションを日を跨いで保有することによってお金を受け取ることができる一方で、金利の高い通貨の売りポジションを日を跨いで保有すると、お金を支払うことになります。この、高金利通貨の売りポジションの保有によって支払うスワップをマイナススワップと言います。

レートに対してのスワップ額の大きさは、当然ですが2国間の金利差によって違ってきます。売買益に対して微々たる金額の通貨ペアもたくさんあるのですが、レートに対するスワップ額がそれなりに大きいマイナススワップの場合は保有し続けるとボディーブローのように効いてきて、精神衛生上よろしくないので、通貨ペアの見直しを行うなど、別の戦略も検討しましょう。

マイナススワップ対策
  • 高金利通貨の売りは避ける
  • マイナススワップの負担が大きくなったら通貨ペアの見直しを行うなど別の戦略を検討する

筆者の大損回避経験談

トラリピオージーキウイ

ちなみに私はトラリピ最強通貨ペアと呼ばれるAUD/NZD(オーストラリアドル、ニュージーランドドル)、通称オージーキウイを運用していました。なぜ最強なのかといえば、狭いレンジを上下に行ったり来たりするからです。

上記の2016年からの推移をみても1.02~1.12の間を行ったり来たりしています。

注目され始めたのは割と最近のことで、この通貨ペアがレンジを上抜けするなんて誰も想定していませんでした。

でも2022年は1.04付近から1.15付近まで駆け上がるような右肩上がりの上昇となり、ロスカットに苦しむ人が続出しました。今となれば「待っていれば元に戻ってきたのに」と言えるのですが、その上がり方が「このままレンジブレイクするぞ」と言わんばかりの今までにはないような上げ方でこれはもうレンジブレイクしてしまうんだ、と私も思いました。

で、そんな事態に私はどうしたかといえば、異変を感じて早々に利益があるうちに撤退。その後みるみる上昇を続けたので、そのままポジションを持っていたらどうなっていたのかと思うとゾッとします。その後様子を伺い、1.14を越えたあたりでお試しで売りポジションを持ってみたら下がり、1.10付近で利確しました。欲を言えば利確はもう少し待っておけば良かったなと思います。

これは勝手に裁量で判断して精神衛生上は含み損を抱えずに済んだ例なのですが、長期目線で考えれば結局はレンジブレイクしなかったわけなので、ほったらかしていれば普通に利益が積みあがったんだな…と思います。とにかくレンジ抜けるかどうかのあたりでの決済判断は難しいものがあります。

コイケ

トラリピで後悔する人の共通点

投資金額に無理がある

トラリピに限らず投資において必ず失敗・後悔するのは余裕資金で運用していないケースです。ほったらかしでも気にならない程度の資金で運用するようにしましょう。

含み損の想定ができていない

もしかしたら含み損を抱えてしまうかもしれない、という漠然とした想定はできていても、具体的な数字まで算出はなかなかしないと思います。でもそうすると実際に含み損を抱えたときに精神的に辛くなります。想定レンジと含み損は最大でどのくらいなのかを具体的に把握するようにして取り組みましょう。

目先の含み損を気にして余計なことをしてしまう

レンジ抜けしてトレンド相場に移行しない限りは余計なことはせずほったらかし運用で大丈夫なのに、含み損が増えると何とかならないものかと余計なことをしてしまうものです。一時的には良くても結果的に傷口を広げてしまったり、長期目線で見れば結局ほったらかしていればよかったと後悔することになるので、とにかく運用開始して、レンジブレイクしない限りは何もせずに気長に待つようにしましょう。

トラリピの含み損対策

しかしながら、レンジ抜けからのトレンド相場形成パターンがトラリピの弱点と先ほど言ったように、余裕資金で普通にほったらかしにして運用していたのに運悪く含み損が膨らんでしまうこともあります。2022年のドル円相場のように一方的に上昇トレンドに切り替わってしまうと、耐えたところで損失を拡大させてしまうことになるので、レンジを上抜けたら潔くロスカットして、レンジ形成中の他の通貨ペアに切り替える等の対策を取りましょう。

以下に、含み損を抱えないための対策、そして抱えてしまった後の対策についてまとめました。

  • 買いも売りもどちらのポジションも持つ
  • 複数の通貨ペアのポジションを持って分散投資する
  • 欲を出さず広いレンジで気長に待つ
  • こまめにチェックしない(余計なことをしてしまうので)
  • 想定レンジを抜けたら潔くロスカットし、レンジ形成通貨ペア等に仕掛け直す

まとめ

この先もずっとレンジ相場を形成するだろう等という予想は予想でしかなく、実際のところ誰にもわかりません。専門家等の予測を過信することなく、想定レンジを抜けてトレンド相場に切り替わったら潔く損切りしてトラップを仕掛けなおすようにしましょう。余裕資金で複数の通貨ペアに分散投資を心掛け、たとえ損切りする事態になったとしても、レンジを形成し続ける限りは利益が自然に積みあがっていく手法なので、長期目線ではプラスになるんだという意識を持って気長に運用していきましょう。